・損切りってどういう意味?
・損切りの目安がわからない…
・損切りしない方法はあるの?
・損切りしなかったらどうなるの?
損切りについて、具体的な方法や目安ラインなど詳しく知りたいと思っているあなた。
確かに、FXでは損切りを理解することで、損失の拡大を防ぐことにも繋がるため、初心者は絶対に学ぶべき知識の一つだ。
また、損切りの方法を学ぶことで損失の拡大を防ぐことはもちろん、獲得した利益を守ることにも繋がるだろう。
しかし、損切りについて理解できていなければ、無駄な損失の拡大や、利益の縮小により資産がみるみる減っていく事は確か。
実際に、損切りがうまくできず、気が付いたときには180万円もの大損をした事例などもある。
「自分の資産は大丈夫だ」という余裕を持ってトレードできるよう、損切りについて理解しておこう。
1. 損切りとは損失の出ているポジションを決済すること
損切りとは損失の拡大を防ぐために、損失が出ているポジションを決済することだ。
FXで稼ぐために大切な事は、半年〜1年間など長期的に見て、トータルの獲得金額を多くすること。
そのためには、勝率を上げる事よりも「いかに損失を抑えるか」という意識が重要になる。
FXでは、取引ごとに発生する損失と利益が異なる。
したがって10回中9回負けたとしても、1回の勝利で得た利益が9回の負けで発生した損失を上回れば結果としてプラスになる。
つまり、勝率よりも負けた時にどれだけ損失を抑えられるかでトータルのプラスマイナスが大きく変わるのだ。
そして、損失の少なさは一回の負けで発生する損失の少なさであるため、損切りの上手さに左右される。
したがって損切りの上手さは、あなたがFXで勝てるかどうかを大きく左右することになるのだ。
2. FXで損切りをしなければ資産の減少は止められない
特にFX初心者の中には「損切りしなくてもいつか価格はまた上がるだろう…」と考える人も多いだろう。
実際、損切りを覚えずに取引をするとどうなるのか。
答えは簡単、損切りをしなければ資産の減少を止めることができず、あっと言う間に口座残高がゼロになるだろう。
FXでは、価格が上下し続ける相場であることも多い。
しかし、相場の中には大きく下落するタイミングや、高いレバレッジで損失が大きく発生することもある。
そのため、損切りをしなければ無駄な損失の拡大を見過ごすことになるのだ。
したがって、損切りを覚えておかなければ、無駄な損失を受け続け結果的に残高がゼロになってしまうだろう。
3. 損切りラインの目安を決める簡単な3つの方法
FXにおける損切りは無駄な損失の拡大を防ぐテクニックだ。
したがって、損切りラインは「ここを超えれば確実に無駄な損失が出るだろう」と推測される価格になる。
「確実に無駄な損失が出るライン」についてわからない人のために、ここではどのようなラインを損切りラインとするべきか解説する。
損切りの目安となるライン(損失の拡大が発生するライン)は以下の3つだ。
- レジサポラインの少し外側
- 直近高値・直近安値の少し外側
- 利確ラインよりも小さい幅
損切り目安1:レジサポラインの少し外側
レジサポラインはレンジ相場を形成しており、レンジをブレイクすると一気にトレンドができる。
値動きはこのレジサポラインで反発する傾向にある。
このラインを超えると、ブレイクと呼ばれる大きな値動きの変動が起き、トレンドが形成される。
したがってレンジブレイクの方向が注文と逆方向の場合は、好転する見込みがないため手仕舞いが必要だ。
ただし、レンジブレイクの後にはダマシと呼ばれる現象が起きることがあるため、ラインの少し外側に損切りラインを置きたい。
レジサポラインの少し外側に損切りラインを設定することで、ダマシに巻き込まれる可能性を小さくできる。
損切り目安2:直近高値・直近安値の少し外側
トレンド相場においては、直近高値・直近安値も損切りの判断基準となる。
上昇トレンドで買い注文を行った際は直近安値の少し下に、下降トレンドで売り注文を行った際は直近高値の少し上にラインを設定する。
これは直近高値や直近安値の更新がトレンドの転換シグナルとなり、相場が大きく動く場合があるからだ。
またトレンドが転換してしまえばそのまま損失が拡大していくため、早めの手仕舞いとして直近高値・直近安値の外側にラインを設定しておくと良い。
下降トレンドで買い注文をした場合は直近安値の少し下にラインを引く。
ただし初心者がトレンド相場で逆張りを行うのは危険なため、初心者はできるだけ順張りを行うようにしたい。
損切り目安3:利確ラインよりも小さい幅
損切りラインは、原則として注文価格と利確ラインの幅よりも近いラインで行いたい。
利確した時の幅よりも損切りした時の幅が大きければ、利益が少なくなってしまう。
したがって、損切りラインはできるだけ利確ラインよりも注文価格に近い場所に引くようにしよう。
4. 取引手法で損切り目安は変わらない
FXにおける損失ラインは、取引期間によって変わることはない。
スキャルピングであっても、デイトレードであっても、同じ目安で損切りをする。
スキャルピングは数秒から数分単位の取引、デイトレードは数時間から数日単位の取引を指す。
更に長期間になるとスウィングトレードと呼ばれる数日や数週間に渡って行われる取引や、通貨金利を狙った超長期トレードなどがある。
なぜなら売買期間によって利用する時間足が異なるため、チャートが形成するトレンドやレンジの大きさも異なる。
そして損切りラインは、pips幅などで決めずにチャートを基準にラインを決めるからだ。
つまり売買期間によって、損切りの目安を決める方法が変わることはない。
5. 損切りをしないのは超長期トレードだけ
FXにおいて損切りは必要不可欠だが、超長期トレードのみ損切りをする必要性が低くなる。
多少の値動きは気にせずに、利益が出るまでじっくりポジションを保有し続けたり、スワップ金利で儲けるために永久にポジションを保有することもある。
なぜなら超長期トレードでは長期間の保有による大幅な値動きを考慮して取引する。
そのため、あらかじめ損失が出ても問題のない範囲での取引数量を注文しているのだ。
したがって損失の拡大を防ぐ必要性もなくなり、損切りの必要性もなくなるのである。
6. 損切りが簡単にできる4つのコツ
損切りをすべき目安は理解していても、うまく出来ない場合がある。
明確な基準に沿って損切りをしなければ、余計な損失を招いたり、取れるはずだった利益を逃す可能性もある。
損失の縮小と利益の拡大を上手に行うために、損切りを明確な基準で行うことは重要だ。
ここでは、感情に流されない明確な基準での損切りを可能にする4つの方法について解説していく。
- 逆指値注文を使う
- チャートを閉じて放置する
- 客観的に判断する癖をつける
- トータルで勝つことを意識する
コツ1:逆指値注文を使う
逆指値注文とは、自分が設定した価格で自動的に損切りが行われる注文のことだ。
この逆指値注文を、あらかじめレジサポラインや直近高値・直近安値の外側に設定しておく。
そうすることであなたが操作せずとも機械が勝手に損切りをしてくれる。
自分の意志では損切りしにくい、ついつい持ち越してしまう、という場合には有効な手段だ。
コツ2:チャートを閉じて放置する
(※感情的になって取引が左右される人には効果的)
逆指値注文によって損切りラインを設定しても、相場が気になってソワソワしてしまうかもしれない。
また損失が出たと決まっていないのに、損切りラインよりも手前で損切りしてしまうかもしれない。
そのような場合は、逆指値注文で損切りラインを設定し、すぐにチャートを閉じてしまおう。
そして取引が終わるまでポジションを放置する。
そうすればついついチャートに気を取られたり、無駄な裁量による損切りを防ぐことができる。
コツ3:客観的に判断する癖をつける
FXにおいて損切りが出来ない人は、普段から感情任せの判断を行いがちだ。
つまり感情的な判断が習慣となっているため、FXでも感情任せのトレードをしてしまう。
FXで感情任せの取引をしないようにするためには、普段から明確な基準に従って、客観的な判断をするようにしよう。
また、自分なりのルールやマニュアルを作成して、それに従う練習をするのも有効だ。
コツ4:トータルで勝つことを意識する
FXで重要なのは勝率ではなく合計獲得利益だ。
そして損切りは負けた時の損失を減らすために必要なテクニックだ。
したがって損切りはFXにおいて、トータルで勝つ、合計獲得利益を増やすために必要なことなのだと意識する。
トータルで勝つ意識を強く保つことで、一回一回の勝負おける余計な感情を排除できる。
まとめ|FXは逆指値注文で損切りすることがオススメ
FXでの「損切り」は、相場が下落した際に、無駄な損失を防ぐために大事な知識。
特に初心者にとっては、大損を防ぐためにも絶対理解しておくべき項目だ。
特に初心者の場合、損切り注文は手動で行わず、逆指値注文によって自動化することがオススメだ。
逆指値注文であらかじめ、自動で損切りラインを決めておくことで感情に流されて損切りできなくなってしまうことを防ぐことができるからだ。
そして損切りラインは、利確ラインよりも注文価格に近い位置にする。
また損切りラインは以下のどちらかに設定したい。
- レジサポラインの少し外側
- 直近高値・安値の少し外側
損失を抑えるテクニックは得られた利益を最大化するための重要なテクニックだ。
したがってこの記事を何度も読んで、損切りのテクニックと重要性をしっかり認識してほしい。