株式投資型クラウドファンディングって普通の株投資と何が違うの?
リターンは見込めないのかな…
似たようなサービスが多くてどれがいいかわからない!
この記事を読んでいるあなたは、
「株式投資型クラウドファンディングについて詳しく知りたい」
「自分も始めるべきなのか判断したい」
と思っているのではないでしょうか。
結論、株式投資型クラウドファンディングは「余剰資金を節税しつつ、一攫千金を狙いたい人」におすすめです。
株式投資型クラウドファンディングは、最低5万円からはじめられるプチ・エンジェル投資のようなもの。
エンジェル投資は「まだ証券会社で取り引きされていないベンチャー企業の株を買う投資」です。
また、国から税制の優遇措置を受けられるケースがあります(エンジェル税制)。
出資したベンチャー企業の事業が基盤にのり株式価値がぐんとあがったとき、購入した未公開株式は非常に大きな利益を生み出してくれます。
通常の株式投資と比較しても、株式投資型クラウドファンディングでのリターンは何倍も大きいです。
しかし、ベンチャー企業が利益を生み出せるようになるには最低でも5年ほどかかると言われています。
投資家はそれまで株式を売却することはできず、株式価値も変動しません。
さらに倒産のリスクも高く、投資しても全く利益を得られないことも多いため、かなりリスクのある投資です。
せっかく投資した企業が倒産し、投資した資金がゼロになってしまうことは、投資家として絶対に避けたいことですよね。
この記事では、株式投資型クラウドファンディングとは何か、メリットデメリットを含めて解説します。
また、株式投資型クラウドファンディングを行うためのおすすめサービス、投資先を選ぶ際のコツも紹介します。
最後まで読めば、株式投資型クラウドファンディングについて詳しく知ったうえで、投資を行うかどうか判断できます。
加えて、自分にあったサービス・案件も見つけることができるでしょう。
- 株式投資型クラウドファンディングは成功すればリターンが10倍以上になる一攫千金投資
- エンジェル税制を用いることで節税することが可能
- 価値が上がるまで5年以上かかり、リターンが得られない可能性がある
- クラウドファンディング系投資は「企業を応援する」気持ちが必要
株式投資型クラウドファンディングの場合は、主に事業が成功して株式価格が上昇しなければ、大きなリターンを得ることはできません。
安定して損なく稼ぎたい方には、放っておくだけで高い利回りの分配金を受け取れる融資型クラウドファンディングの「ソーシャルレンディング」を利用することをオススメします。
【クラウドバンク】:1万円から投資が始められて期待利回りは7%
【CREAL(クリアル)】:情報の透明性から信頼性が高い
【バンカーズ】:サービス開始4か月で累計募集額が1億3,800万円なので将来性がある
1.株式投資型クラウドファンディングとは?非上場株式を多くの人が少額ずつ買う投資
株式投資型クラウドファンディングは、ベンチャー企業に対して「多くの人でお金を出し合って出資する」形の投資のこと。
企業は、新規株式を公開(IPO)、あるいは第三者に株式売却する(M&A)など、企業が自株を売却して利益に得ることを目標とします。(イグジット)
その時、事前に未公開株式を購入していた投資家には、投資額の何倍ものリターンが見込めるのです。
1-1.株式投資型クラウドファンディングの仕組み
株式投資型クラウドファンディングの仕組みは3STEPです。
同じクラウドファンディング型投資は購入型・融資型・株式投資型の3種類があります。
購入型 | 融資型(ソーシャルレンディング) | 株式投資型 | |
リターン形式 | 自社製品・サービス | 金利 | 未公開株式 |
収益性 | なし | 平均利回り:6~9% | 期待リターン:10倍 |
リスク | 金銭的なリターンはない | 長期運用は貸し倒れの可能性あり | 株式の価値があがる保証がない |
代表的なサービス | CAMPFIRE | クラウドバンク | FUNDINNO |
株式投資型クラウドファンディングは、3種類のクラウドファンディングの中で1番ハイリスク・ハイリターンの投資です。
投資のリターンとして受け取った未公開株式の価値が大きく上がったときに、多額のお金を手に入れられるのが特徴。
しかし株式の価値が上がる保証がなく、むしろ下がる可能性すらあるため、投資をしてもリターンがゼロになってしまうリスクがあります。
「金銭的なリターンの額は1番大きいが、失敗が多くリターンが貰える可能性は低い」
というのが株式投資型クラウドファンディングの特徴といえるのです。
1-2.ベンチャーキャピタル(VP)との違い
ベンチャーキャピタル(VC)とは、「ベンチャー企業やスタートアップ企業など、今後高い成長が見込める未上場企業に対して出資を行う金融機関の関連会社」のことです。
ベンチャーキャピタル会社は、借り手企業が未上場時に投資を行います。
企業が上場や成長した後に株式もしくは事業を売却して、当初の投資額と株式公開後の売却額との差額(キャピタルゲイン)の獲得を目的としています。
そのため、ベンチャーキャピタルは投資家が大きな額の投資を段階的に行い、借り手企業と戦略的な関わりを持ちます。
ベンチャーキャピタルと株式投資型クラウドファンディングの以外は大きく2つ。
- 一度の投資額に限度がある
- 会社の経営、戦略に関わる
2.株式投資型クラウドファンディング3つのデメリット
株式投資型クラウドファンディングのデメリットを把握することは、リターンを得るためにとても重要になってきます。
デメリットとしてあげられるのは主に3つ。
2-1.未公開株のため売却しにくい
一つ目は、株式投資型クラウドファンディングで取引する株式についてのデメリットです。
証券会社は未公開株式を取り扱っていないので、株式投資型クラウドファンディングで買い取る株式には、売買するマーケットがありません。
ゆえに、
「株価が上がる見込みはなさそうだから、下がりきってしまう前に早めに売ろう」
などという一般的な株式投資での戦術とは別の戦術が必要です。
現在の日本では、出資先企業がイグジットや自社株買い戻しをしない限りリターンは発生しません。
未公開株式は、流動性や換金性は著しく低いといえるでしょう。
また、あなたが購入した株式は、譲渡制限が付いている「譲渡制限株式」である場合があります。
採算者に株式を譲渡しても権利の移転が認められないことも。
投資時には、長時間資金が拘束されることに注意して投資先・投資額を選ぶ必要があるでしょう。
2-2.元本を回収できる確率が低い
二つ目は、リターンの回収率についてのデメリットです。
投資対象となるのはあくまでも発展途上の企業であり、倒産リスクがあることも理解しておきましょう。
非上場企業は上場企業に比べて事業規模が小さく、経営基盤も比較的不安定です。
投資先企業がIPOもM&Aもせず、誰に売ることもできないまま倒産することも充分有り得ること。
事業失敗してしまうと、あなたが投資した株はほぼ無価値になってしまいます。
未上場企業がイグジットに到達するまで最低5~10年かかるとも。
株式投資型クラウドファンディングは短期的な運用には向いていません。
2-3.未公開株を買うように勧誘する詐欺もある
三つ目は、金銭だけだまし取られる詐欺の可能性についてのデメリット。
未公開株投資では、詐欺に対する注意も必要です。
未公開株を一般の投資家が手に入れることは難しいため、
「上場間近」「必ず儲かる」
などといって未公開株の買取の勧誘に乗ってしまうケースがあります。
その結果、金融商品取引業の登録がない無登録業者に、上場予定のない会社の未公開株を買わされたり、お金だけをだまし取られたりするなどの詐欺事件が後を絶ちません。
株式投資型クラウドファンディングのプラットホームにある企業は、厳しい審査を通っている企業です。
その上で、取引相手や投資先の信頼性をしっかりと自分で確認することも大切です。
3.株式投資型クラウドファンディング3つのメリット
株式投資型クラウドファンディングにはいくつかの大きなデメリットがありますが、高いリスクがある分、大きなリターン、メリットが見込まれます。
主なメリットとしてあげられるのは3つ。
3-1.従来の投資と比べて大きなリターンが得られる
一つ目は、投資の際のリターンに関するメリットです。
株式を購入したタイミングにもよりますが、未公開株の売却や譲渡によるリターンは、通常の株式投資以上に大きくなる可能性を持っています。
また、未公開株は一般的に市場価格と比べて安く買えるケースが多くあります。
購入した未公開株のIPO(新規株式公開)が実現すれば、募集価格・購入金額の数倍以上にも高まるでしょう。
3-2.社会貢献につながる
二つ目は、社会貢献ができるというメリット。
ベンチャーキャピタルや銀行が出資する企業は、一定の規模やビジネススタイルなど、企業のポテンシャル以外の面で判断するケースもあるようです。
社会貢献性の高い優良企業がその条件から漏れてしまうこともあります。
ゆえに、そのような企業がクラウドファンディングで資金調達できれば、社会的なメリットにもなります。
株式投資型クラウドファンディングをりようすると、企業はクラウドファンディングを通して資金調達を行えます。
また、投資家は将来性のある新興企業に投資することで社会問題の解決に貢献することが出来るのです。
3-3.エンジェル税制の優遇を受けられるものもある
三つ目は、所得税の税制優遇についてのメリットです。
エンジェル税制とは、ベンチャー企業への投資を促進するために国が儲けた制度。
一定の条件を満たす非上場のベンチャー企業に投資した個人投資家は、税制上の優遇措置がとられます。
エンジェル税制が適用される企業に投資した投資家は、2つのタイミングで所得税の優遇措置を受けることができます。
優遇措置A | 優遇措置B | |
対象企業 | 設立5年未満の企業 | 設立10年未満の企業 |
控除対象 | 投資した年の総所得 | 投資した年の株式譲渡益※1 |
控除金額 | 投資金額ー2,000円※2 | 投資金額全額※3 |
(令和3年1月1日以後、控除対象限度額が1,000万円から800万円に引き下げられました)
※2 申告分離課税のうち所得税の15%が優遇措置の対象(住民税の5%は対象外)
※3 控除対象となる投資額の上限はありません。
なお、エンジェル税制「優遇措置A」の要件を満たすベンチャー企業に投資した場合は、確定申告時に「優遇措置B」 を選択することが可能です。
- 対象企業の株式の売却等により生じた損失を、その年の他の株式譲渡益と通算(相殺)できる
- その年に通算(相殺)しきれなかった損失については、翌年以降3年にわたって順次株式譲渡益と通算(相殺)することができる
引用:中小企業庁:https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/chiiki/angel/structure/index.html
株式投資型クラウドファンディングサービスの一つであるFUNDINNOが、シミュレーターを公開しています。
気になる方は一度利用してみてください。
4.【厳選】株式投資型クラウドファンディングのおすすめサービス
株式投資型クラウドファンディングは、未公開株を購入する際の詐欺リスクを軽減するために一番簡単な方法です。
大きなリターンが見込める未公開株投資。
リスクを少しでも軽減するためにも、株式投資型クラウドファンディングでオススメのサービスを紹介します。
サービス名 | サービス開始年 | 累計成約額 | 累計成約件数 |
FUNDINNO | 2015年 | 63億7,454万円 | 193件 |
イークラウド | 2018年 | 約1億4,633万円 | 4件 |
Unicorn | 2015年 | 約6億1,469万円 | 17件 |
CAMPFIRE Angels | 2020年 | 1億7,123万円 | 5件 |
GEMSEE Equity | 2019年 | 2,825万円 | 1件 |
4-1.FUNDINNO
FUNDINNOは、国内NO.1シェアの株式投資型クラウドファンディングサービスです。
2021年9月現在、累計63億円以上、約200件の成約をし、2件のイグジットに成功しました。
国内でファンディーノ以上に実績を出しているサービスはないといっても過言ではありません。
イグジットに到達した企業に投資していた投資家たちは、出資金の50%の利益を得られました。
一度投資したら企業が成功し、分配金が配られるまで基本ほったらかしでOKという便利さがあります。
しかし、一度投資したお金は、基本的には出資先の企業がイグジットを達成しない限り戻ってきません。
投資先を選ぶときは十分注意しましょう。
ファンディーノ投資家登録手順
- 個人情報
- 勤務先情報
- 講座情報
次の本人確認書類の中から2つの写しを電磁的方法により提出
- 運転免許証(表・裏の両面)
- パスポート※(写真掲載ページ、住所記載ページ)
- 写真つき住民基本台帳カード
- マイナンバーカード(マイナンバー通知カードは該当しません。)
- 健康保険被保険者証※
- 住民票(発行から6ヶ月以内/全頁)
- 印鑑登録証明書等(発行から6ヶ月以内)
スマートフォン操作から所定のURLより撮影した画像を送信する方法
- スマートフォン操作により所定のURL(Webサイト)から、指定された画像(免許証(表・裏)等の本人確認書類、本人の顔等)を撮影し提出。
4-2.イークラウド
イークラウドは2020年にスタートしたばかりの新しいサービスです。
証券業界最大大手の大和証券グループと提携しており、優良案件が多く信頼度は高いと言われています。
実績のあるプロの眼で選んだ優良ベンチャー企業のみが資金募集をしているので、今後の成長が大いに期待できるでしょう。
投資家登録から案件の選定まで、すべてスマートフォンで完結できます。
投資家登録後すぐに申し込みが出来る手軽さも特徴の一つです。
イークラウドの投資家登録手順
- 個人情報
- 金融資産額
- 投資経験の有無
- 運転免許証、もしくはマイナンバーカードの両面の写真
- スマフォカメラで顔写真認証
4-3.Unicorn
ユニコーンは、提供する案件のコンセプトを
「社会の課題を解決する可能性を有する企業」
「最先端技術で社会を豊かにする企業」
としています。
それゆえ、多くはAIを使った新規性のあるサービスや、ヘルスケア部門の先進技術に関連した案件です。
また、ベンチャー企業への投資が5万円といった低価格で行え、投資家審査も優しいので、個人投資家にもチャレンジしやすくなっています。
掲載する企業に株主優待を義務づけているので、投資金額にかかわらず最低でも1年に1回は必ず株主優待をもらえます。
Unicornの投資家登録手順
- 取引約款等の確認
- 必要事項の入力
- 本人確認書類の画像アップロード
会員登録のための初期パスワードを記載した文書(圧着はがき)が登録住所あてに転送浮揚の簡易書類郵便で郵送されます。
4-4.CAMPFIRE Angels
CAMPFIRE Angelsは、2020年8月から購入型国内クラウドファンディングで国内最大規模の「CAMPFIRE グループ」に入った会社です。
前身企業「GoAngele」の実績はそのまま、CAMPFIRE グループ傘下として知名度をあげました。
スタートアップ企業は情報量の少ないことが不安要素の一つです。
しかし、CAMPFIRE Angelsは、上場企業が増資時に開示する有価証券届出書に準じた書式の書面を用意しています。
上場企業並みの情報開示量を誇り、安心できる企業のみが掲載されているので、信頼性は高いと言えるでしょう。
CAMPFIRE Angelsの投資家登録手順
4-5.GEMSEE
GEMSEEは、大手総合金融グルー王のSBIグループが2019年に開始したサービス。
SBIグループは、グループ企業にSBIインベストメントというベンチャーキャピタルも保有しており、ベンチャー投資に関する豊富な経験値があります。
さらにSBI証券はIPOの取り扱いも行っているので、企業選定において信頼もできます。
企業の資金調達スケジュール、価格なども積極的に開示しているので、将来を期待できる企業が選びやすいといえるでしょう。
投資家が企業の資金調達が完了した後も定期的なモニタリング、情報提供を行ってくれます。
また、企業に対しても資本政策の提案や事業戦略の検討など、成長のためのアドバイスも実施しています。
投資家と事業側のどちらに対してのサポートも充実しているサービスです。
GEMSEEの投資家登録手順
- 本人確認情報の登録
- アクティベーションコードの入力
- Equity利用申請
5.投資先を選ぶ時のコツ
株式投資型クラウドファンディングのプラットフォームを利用すると、未公開株式を取り扱う企業の安全性はある程度保たれます。
しかし、投資先を選ぶために、あなた自身で判断しなければいけない点も主に3つ存在します。
5-1.投資先企業の市場状況を知る
一つ目は、投資先企業の市場状況を知ること。
未公開株は一度購入すると売却することは難しいので、取り扱いは慎重にしなければなりません。
資金調達をしている企業や案件の市場や競合状況を調査し、2つの点を今一度確認しましょう。
- 本当にその企業に将来性があるかどうか
- 事業が成功する見込みはあるかどうか
5-2.優待制度があれば嬉しい
二つ目は、企業の優待制度の有無です。
一部の企業では投資家に対して優待制度を用意しています。
魅力的な事業内容のほかに、株主にギフト券や自社製品を提供するなどの優待制度を用意している企業があれば、投資してみるとよいでしょう。
金銭的なリターンは長期で待つ必要がありますが、優待を待つことで自分が事業に関わっているという実感も得られます。
5-3.あなたが応援したくなる企業を選ぶ
三つ目は、支援したいと思える企業に投資するということ。
株式投資型クラウドファンディングは、将来企業が成長した場合に、高額リターンが得られるケースもあります。
しかし、株式投資型クラウドファンディングで募集する中小企業の場合、上場に至るまでの不確実性が高いです。
そのため、値上がり益の追求よりも、中小企業に対する支援や応援という側面が強くあります。
あなたの大切な資金を企業の成長に投資するのですから、応援したい・支援したいと強く思えるような案件を探しましょう。
事業主の情熱や共感を判断材料にできるのも、株式投資型クラウドファンディングの魅力の一つです。
- 株式投資型クラウドファンディングは成功すればリターンが10倍以上になる一攫千金投資
- エンジェル税制を用いることで投資しながら節税することが可能
- 長期利用が前提であり、待ったとしてもリターンが得られない可能性がある
- 企業・案件に対する応援の気持ちが大事な判断材料
ハイリスクハイリターンの未公開株投資は、以前よりも楽に行えるようになりました。
株式投資型クラウドファンディングサービスの登場により、資金面や案件の安全性において不安要素が減ったからです。
成功したときの高額リターンに期待しながら、
「日本社会を支える新しい企業の支援をしたい」
「節税を試みたい」
と考える方は、サービスを利用して、魅力的な企業を探してみましょう。