- 純金積立ってやめた方が良いの?
- デメリットや危険性は?
- 「損した」という噂もあったけど…
- 他にもっと良い金への投資ってないのかな?
この記事を見つけたあなたは、「やめとけ」と言われることも多い純金積立について詳しく知りたいと思っているのではないでしょうか。
結論から言うと、純金積立はオススメできません。
購入手数料が2.5%程度と高い上に、管理費用がかかる場合もあります。
金への投資をするのであれば、金ETFを購入するのがオススメです。
金ETFは購入手数料と管理費用が共に安く、ポートフォリオの構成要素として長期保有するのに適していると言えます。
今回は「純金積立はやめとけ」と言われる理由やネット上の評判を徹底的に調査しました。
この記事では、純金積立の基本やオススメしない理由、他の金投資の特徴とその中でオススメできるものを解説しています。
最後まで読むことで、金への投資についてしっかりと理解でき、自分がすべきかどうかを判断することができるでしょう。
- 純金積立はメリットはあるもののオススメできません。
- 購入手数料が高いため、投資をするだけで損をしてしまうことに繋がります。
- 金への投資をするのであれば、金ETFを購入するのがオススメです。
1. 純金積立とは少額から金を積立投資できるサービス
純金積立とは金を積立投資できるサービスです。
テレビCMが放映されているため認知度が高く、金の購入方法としては最もメジャーなものだと言えます。
純金積立のメリットは3つ。
- 少額(1,000~3,000円)から金を購入できる
- 初めに積立設定をするだけで自動購入してくれるから楽
- 盗難リスクがない
この3点から、金の現物を購入するよりも手軽に金の積立投資をすることができます。
純金積立会社は田中貴金属工業が有名ですが、楽天証券やSBI証券、住信SBIネット銀行などの各種金融機関から申し込むことも可能。
金を自動で積立投資したい人には人気のサービスです。
金は「安全資産」と呼ばれ、リーマンショックのような金融危機の際にも価値の下がりにくい投資先として知られています。
極端な話、株や通貨(日本円、ドルなど)はただの紙切れになる可能性がありますが、金がその価値を失うことはありません。
しかし、基本的には大きな利回りを狙うことは難しい投資先とも言われています。
歴史的に見て、株式や債券が長い年月をかけて大きく価値を上げていったのに対し、金の価値はこの200年間ほとんど横ばいだからです。
価値を決定する仕組みが独特で、株や債権などの他の投資商品とは全く違う値動きをするのが特徴。
日本ではあまりメジャーな投資先ではないものの、海外の投資家がリスクの分散を目的としてポートフォリオに金を加えるのは、当たり前になっているようです。
米国の投資家には資産の5~10%を金に投資している人が多いみたいだよ!
2. 「純金積立はやめとけ」と言われる理由・デメリット・リスク
メリットもある純金積立ですが、「純金積立はやめとけ」という声も少なくないようです。
その理由として考えられるデメリットは3つ。
金を購入する際にかかる手数料が高い上に、インカムゲインもありません。
そのため、金の価値が大きく上がらない限り損をし続ける点が大きなデメリットです。
ネット上には、実際に損をしたという評判も見られました。
純金積立に興味をお持ちの方は、どんなデメリットやリスクがあるのか必ず確認しておきましょう。
2-1. 金購入時の手数料が高い
純金積立には、金購入時の手数料が高いという大きなデメリットがあります。
有名な「田中貴金属の純金積立」の場合、購入手数料は購入額の1.5~2.5%です。
他の純金積立会社もほぼ同じような水準で、2.5%程度の購入手数料がかかってしまいます。
投資信託(0~2%)やETF(0~0.1%)などの金融商品と比較すると、購入手数料は高いと言わざるを得ません。
また、金は大きなリターンを生み出す投資先とは言えないため、手数料の分だけどんどん損をしてしまうことになります。
さらに、純金積立会社によっては年会費として数千円かかってしまうところもあるのです。
購入手数料が高いだけでなく年会費もかかる場合があり、純金積立は投資するだけで損をしてしまう可能性が高いと言えるでしょう。
Twitterでの意見
投資初心者が買ってはいけないモノ ・外貨預金 ・純金積立 ・投資信託のアクティブファンド ・宝くじ 全て手数料が高すぎる。儲けるのは買う人ではなく、販売する人。
Twitterでの意見
よくよく確認したら■中貴金属の純金積立手数料高ぇ… 今年いっぱいで解約してETFにしようかな?
Twitterでの意見
SBIランククリアに純金積立かんがえてみたけど 毎月1000円からできるという軽めのハードルとはいえ 手数料が1000円あたり25円って(汗 5分5分の取引で2.5%マイナスはきついw すぐ売却もできるけど毎日購入入るし月25円出費で ランクを1個買うのに近い状態かしら?
Twitterでの意見
振り返りをしていますが、今年、地味に失敗している投資は純金積立。 2月の金融危機に懲りて、超長期でのリスク分散を目的に毎月千円づつ始めました。今年は8000円購入し、評価額7400円で-8%。 売り買いのスプレッドが大きく、儲かる気は一切しないけど、有事?に備えて継続してみます。
手数料が高すぎるという意見が多数見られました!
2-2. インカムゲイン(利息・配当金)がない
純金積立だけでなく金への投資そのもののデメリットとして、インカムゲインがないことが挙げられます。
金は日本円や米ドルなどの通貨との相対的な価値で値段が変動するものであり、それ自身が利益を生み出すわけではありません。
その性質上、利息や配当金を得られることはないのです。
株式や債権などはインカムゲインで積極的に資産を増やしていくことができるので、比較すると物足りなさを感じる人もいるでしょう。
金への投資がそもそもインカムゲインを生まないことが、「純金積立はやめとけ」と言われる要因の1つになっているようです。
Twitterでの意見
純金積立のCM見て、ふとやってみようかと調べたら、なんと平均手数料が3%位らしい。ムリムリ。 インカムゲインもないし、うまみ無し。やっぱり安定資産で利益取ろうってのは無理ゲーか。
Twitterでの意見
<インカムゲインの呼び名>
金融商品対応するインカムゲイン
株配当金・株主優待
債券・預金利子
FX外貨スワップポイント
投信分配金
純金積立なし
不動産家賃収入
金への投資はインカムゲインがないんですね!
2-3. スプレッドがあるので売買の度に損をする
金の購入にはFXと同じようにスプレッドがあります。
この場合のスプレッドとは、購入時の値段と売却時の値段が違うこと。
金投資会社から金を買うときの方が、売るときよりも高く値段設定されています。
例えば、買うときは「金1g=6,000円」なのに、売るときは「金1g=5,900円」というように、投資家側が損をするような仕組みになっているのです。
そのため、売買をすればするほど、投資家は損をしてしまうことになります。
Twitterでの意見
純金積立始めて将来的に700万くらい行くといいなぐるぐる目の顔 購入手数料とスプレッド分で損失あるのがでも痛いなあ…
Twitterでの意見
コロナ第2波懸念や経済不透明感もあり金価格高騰で2000ドルの大台突破…。 金に投資するなら、 ・純金積立 ・金先物 ・金ETF(GLD,IAU) あたりかな。 純金積立は購入手数料が高くスプレッドが大きいこと、金先物は限月があることがデメリット。 やはり長期投資なら金ETF一択ですかね。
Twitterでの意見
SBI証券の純金積立は年会費無料だった覚えも有る 買付手数料・スプレッドはやはりそれなりにしたと思うけど
Twitterでの意見
田中貴金属の純金積立CMってのを見たけど 手数料が3.5%でスプレッドが85円ってマジ? こんな殺人的詐取がお茶の間に流されるとか許されるの?
スプレッドがあるので売買のたびに損をしますね!
3. 純金積立以外で金に投資する4つの方法
純金積立以外で金に投資する方法は4つです。
中でも、金ETFは買取手数料と管理費用が共に安く抑えられており、投資先として優れていると言えます。
ただし、もちろんそれぞれに長所・短所があるため、他の方法が自分に合っているという人もいるかもしれません。
金への投資方法に興味のある人は必ずチェックしておきましょう。
金への投資方法 | メリット | デメリット |
純金積立 | ・少額から始められる・自動積立で放置できるから楽 | 購入手数料が高い |
金貨・金地金の現物取引 | 現物を手元に持てる | ・保管手数料・盗難リスクがある |
投資信託 | ・少額から始められる・自動積立で放置できるから楽 | 管理手数料が比較的高い |
金ETF | 管理手数料が安い | 自動積立できない |
金先物・CFD | 一攫千金が狙える | 損したときのリスクが大きい |
3-1. 「金貨・金地金の現物取引」は金そのものを直接購入する
金の現物を購入することで金に投資する方法があります。
金貨や金地金(金の延棒)は貴金属屋さんや金融機関で購入でき、好きなタイミングで売却もできるのです。
金貨は「メイプルリーフ金貨」、「カンガルー金貨」などが有名で、金地金はテレビCMで見る「金の延棒」のイメージ。
金の現物を手元に持てるのは安心感につながる人もいるでしょう。
デメリットとしては、盗難リスクがあります。
家に置いてある金貨や金地金は泥棒が入ったときに盗まれる可能性があるのです。
盗難を防ぐために金庫の設置をすると、その分支出が増えてしまいます。
また、金融機関などに保管してもらうこともできますが、年間で数千円~数万円の保管手数料を支払わなければなりません。
さらに、金の現物を売却したときに得た利益は所得税の課税対象になるため、確定申告が必要となります。
歴史のある金への投資方法ですが、盗難リスクや税金面から、手軽な方法とは言えないでしょう。
金貨や金の延棒を持つことが投資になるんですね!
3-2. 「投資信託」は少額から始められるので手軽
投資信託の中には、金の価値に連動したものがあります。
金の価値に連動した投資信託を買うことで、金を保有しているのと実質的に同じ投資効果を得ることができるのです。
日興アセットマネジメントの「ゴールド・ファンド」、三菱UFJ銀行の「ファインゴールド」などが有名です。
大きなメリットは少額から始められること。100円から投資できるものもあります。
さらに、万が一金融機関が破綻したとしても、保有している投資信託は守られるよう法令で決まっているため、金融機関の破綻リスクがありません。
もちろん盗難リスクもないので安心できます。
デメリットは管理手数料が高めに設定されていること。
保有しているだけで年率0.4~0.8%程度の管理手数料を取られてしまいます。
まだ種類が少ないためか、株式を取り扱う投資信託(0.1%未満のものも存在)よりも管理手数料の高いものが多いです。
管理手数料が高めであるものの、手軽さという点では優れた投資先と言えるでしょう。
投資信託が金の価値に連動してくれるんですね!
3-3. 「金ETF」は投資信託よりも手数料が安い
投資信託と同じく、ETFの中にも金の価値と連動して値動きするものがあります。
ETFとは「上場投資信託」と呼ばれる、金融商品取引所に上場している金融商品です。
投資信託との大きな違いは、管理手数料が安いこと。特に米国ETFは一般的に管理手数料が安いと言われています。
代表的なものは、「SPDR ゴールド シェア(GLD)」で、管理手数料は0.4%。
また、「iシェアーズ ゴールド トラスト(IAU)」も有名な金融商品で、管理手数料は0.25%です。
近年は値下げ競争が起きており、手数料が0.2%以下の商品も誕生しつつあります。
金ETFは投資信託と同じく、盗難リスクや金融機関の破綻リスクがないのも魅力。
デメリットは、自分で都度売買をしなければならないので、投資信託や純金積立のように積立設定をして放置することができないことです。
積立をするには手間があるものの、手数料の面で優れている投資方法と言えます。
証券口座をお持ちでない方は、金ETFの取り扱いがある「SBI証券」「楽天証券」などで口座開設を行うことをおすすめします。
投資信託と似ているけれど、手数料や積立しやすさに違いがあるよ!
3-4. 「金先物・CFD」はハイリスクな投資
金先物とは、金の購入代金を予め決めておいて、期日になったら実際の価値に関係なく先に決めておいた代金で購入する方法。
期日に実際の価値よりも安く購入できれば利益を出せると言うわけです。
CFDは、先物と同じような取引を、実際の資産のやり取りなしに机上で行う方法。
2つの厳密な違いは難しく、今は重要でないため割愛します。
いずれも証拠金を入れることで実際に保有している資金以上の資金を用いて取引できます(「レバレッジが効く」と言います)。
例えば、大阪取引所に上場している金先物では、証拠金約23万円を入れておくことで、金1kg分(500万円程度)の売買を行えるのです。
利益が出れば自分のものになりますし、反対に損益が出れば自分が損をします。
ハイリスク・ハイリターンの投資であり、他の金への投資方法とは毛色が違うと言えるでしょう。
FXのように短期投資で一攫千金を狙う人が行う投資です。
リスクがあるのはちょっと怖いかも!投資するならきちんと調べてからにしましょう!
4. 金への投資をするなら金ETFをオススメするたった1つの理由
金への投資をするのであれば、金ETFが最もオススメです。
そのたった一つの理由は、購入手数料や管理費用が安いこと。
基本的に金への投資は大きなリターンを狙うのではなく、他の投資と並行して行うことでリスクを分散させるために行うという立場から考えます。
株式など他の投資をした上で金への投資をしたいと言う人は、どうして金ETFがオススメなのかチェックしておきましょう。
4-1. 購入手数料と管理費用が安い
金ETFは純金積立よりも購入手数料が安く、現物取引や投資信託よりも管理費用が安いです。
そのため、長期的にポートフォリオに組み込んでおくのに最適と言えます。
そもそも金への投資は保険のようなもの。
金は株式や債券とは全く違う値動きをするため、資産の一部を金に投資することでリスク分散になります。
リーマンショックなどの有事の際にもあまり価格が変動しないため、売却して急場を凌いだり、一時的に大きく値下がりした株式への投資資金に当てたりできます。
つまり、金は基本的には長期的に保有しておき、有事の際には売却するという投資の仕方が理想的と言えるのです。
そのような投資スタイルにおいては、長期保有するためのコストが安く、売買の手数料も抑えられる方法で金を保有するのがベスト。
よって、金ETFが金への投資として最適だと言えるのです。
証券口座をお持ちでない方は、金ETFの取り扱いがある「SBI証券」「楽天証券」などで口座開設を行うことをおすすめします。
株や債券と一緒に持っておくことで、分散投資になるんだね!
まとめ|金への投資をするなら純金積立よりも金ETFがオススメ
純金積立はメリットもありますが、購入手数料が高いため損をすることも多く、実際に失敗した人も多いです。
金への投資方法は純金積立以外にも4つありますが、中でも金ETFを最もオススメします。
購入手数料と年間の管理手数料が比較的安いため、長期的な投資のポートフォリオに組み込むのに最適だと言えるでしょう。
金ETFは楽天証券やSBI証券などの主要な証券会社で、株式などと同じ感覚で購入できます。
金ETFの主要な銘柄としては下記があります。
- SPDRゴールド・シェア(1326)
- 金価格連動型上場投資信託(1328)
- 純金上場信託(現物国内保管型)(1540)
- WisdomTree 金上場投資信託(1672)
- SPDR ゴールド シェア(GLD)
- iシェアーズ ゴールド トラスト(IAU)
※SPDR ゴールド シェア(GLD)、iシェアーズ ゴールド トラスト(IAU)は米国ETFになります。
金ETFの興味を持った方は、まずは上記主要な銘柄を選んで投資してみると良いでしょう。
証券口座をお持ちでない方は、金ETFの取り扱いがある「SBI証券」「楽天証券」などで口座開設を行うことをおすすめします。
他の投資商品と合わせて保有しておくことで、リスク分散の効果が期待できるでしょう。
この記事を読んだあなたが、「純金積立はやめとけ」と言われる理由を理解し、自分がどのように投資するべきか判断できればうれしく思います。